元号が変わる(4)


今上天皇の生前退位に、安倍総理は反対だったという。

確かに、法にもとる行為であるし、天皇には許されていない政治的発言と
とられかねない発言であったと思う。

しかし、私が思うに、法は人間が作るものであり、どうしたって完璧なも
のにはならないし、時代とともに合わなくなってくることも多いだろうし、
より良くしていくために変えることは、あっていいのではないか。(私は
どちらかというと左翼だが、憲法であっても不磨の大典などではないと思
っている。憲法を変えようという安倍総理が、典範を変えてほしいといっ
てきた今上天皇に反対するというのも、ちょっとおかしいような気もする。)

結局、「今回に限り」生前退位が認められたわけだが、そうなったらなっ
たで、政府もマスコミも、さらにはこの国のコマーシャリズムの大半がこ
ぞって世紀のイベントに仕立て上げてきた。

やれ「平成最後の○○」などと連発され、別に平成最後だからといって今
までと何も変わらなかったりするのだが、そんな言い方で特別感をあおっ
ていた。来月からはきっと「令和初の△△」というものが続出するのだろ
う。

このお祭り騒ぎといい、10連休といい、この風潮を楽しいと感じた人た
ちはまず間違いなく、次の皇位継承のときにも同じようにやってほしいと
願うことだろう。当初は今回に限るはずだったのに、常態化していくのじ
ゃないか。

今にして思えば、昭和から平成への代替わりの数ヶ月間は異常だった。
昭和天皇が危篤状態にあることから、派手に騒いだり楽しんだりすること
が不謹慎と言われ、自粛、自粛の嵐だった。そしてついに崩御となった際
には、一日とおかずに新元号が発表された。

あの頃は先帝の喪に服していたこともあり、新元号を批判することはおろ
か、過度に賞賛することもしにくい雰囲気だった。国民たちは、問答無用
で新元号を(ことばは悪いが)強制されたのである。

あの頃に比べたら今など、「新元号に何が選ばれるか」予想アンケートで
盛り上がったり、はるかに明るく楽しく代替わりを迎えることができてい
る。これはもう常態化するしかないのではないか。

新天皇も今上天皇と同じくらい生きられるとしたら、令和も25~30年
くらい続くのだろうか。それとも、秋篠宮が早くやりたいという意向であ
ることから、15年くらいでバトンタッチするのだろうか。そうなれば、
ここ30年くらいで10連休が3回登場するかもしれない。


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